李相日『怒り』――物語の悲鳴

近年稀に見る映画豊作の年になっている。
7月には『シン・ゴジラ』、8月には『君の名は。』と久々の邦画の大ヒットに恵まれたが、李相日監督の『怒り』も前評判ではそれに劣らない。
日本アカデミー賞を数多くの部門で制した『悪人』の吉田修一・李相日の原作者・監督コンビで、キャストにも渡辺謙、宮崎あおいを筆頭に日本屈指のメンバーが並ぶ押しも押されぬ話題作である。
今年度も各賞のタイトルレースに加わってくることに間違いはないだろう。
 

(さらに…)

続きを読む